【読書感想文_#1】日本の教育はダメじゃない
どうも
名もなきゆとりです。
今回は「日本の教育はダメじゃない」という本を読んだので、
その感想などを少し書きたいと思います。
読んだ本↓
概要
この本は小松光氏とジェルミー・ラブリー氏の共著で、お互いに違う視点を持った二人が7〜8年もの長い期間の議論を通じて、お互いの観点を共有しあい、その長い議論で得たものをもとに書かれています。
国際比較のデータをもとに日本の教育を問い直そうとしており、深い問題にはあまり突っ込まずに、データをもとに考えると日本の教育は本当はダメじゃないというのを読者に訴えかけています。
章立てとしては、
Ⅰ 日本教育の通説を疑う
Ⅱ 日本教育を壊さないために
となっており、Ⅰでは、日本教育でよく言われている問題点が大きく14つ挙げてあります。
例えば、日本教育では問題解決能力が身につかないであるとか、昔に比べて学力が低下しているといったことから、日本の子供は学校が楽しくなく、いじめが多いといったところまで、メディア等が多く取り上げている日本教育の問題点を挙げ、それに対して、国際比較のデータを用いて反論しています。ただ、現在行っている政策を真っ向から否定するのではなく、あくまでデータから読み取れることをもとに、国際的に見て、日本はこの立ち位置にいますよ、日本は他国に比べてそこまで劣っていないですよということを示しています。本の中でも誤解を招かないように日本が他国から学ぶところはあると著者は述べています。
Ⅱでは、提案という形で意見が述べられており、Ⅰで示した日本教育は国際的に見て非常に良いということを再度読者に訴えるとともに、メディア等が発信する情報をもとに政策を考えたりせず、データをもとに政策を考えたほうがいいと主張しています。
また、保護者や学校の先生に対しても、日本教育が悪いと思い込まず、まずは落ち着いてデータをもとに考えましょうといったことが書かれています。
感想
この本を読んだ感想として、この本が訴えることを一言で表すなら、
『クリティカル・シンキングを持とう』
だと感じました。
クリティカル・シンキングは批判的思考と訳されますが、簡単に言うと、
『常識を疑え』であると私は考えます。
世の中は多くの「当たり前」で溢れています。
この本では、日本教育ということに焦点を当て、私たちが「当たり前」だと思っていたことに対して、多くの問いかけがなされています。
この考え方は、日本教育だけでなく、色々な事柄を考えるときに重要です。
世の中の「当たり前」を「当たり前」として受け取るのは怖いことだよと訴えているように感じました。
難しい言葉はあまり使われておらず、スラスラと読めました。
みなさんもぜひ読んでみてください。